
権利落ち社債とは?その特徴と投資における注意点
権利落ち社債とは、新株予約権という特別な権利が切り離された後の社債のことです。もともと新株予約権付社債は、社債としての性質に加え、将来、発行会社の株式を決められた価格で買える権利が付いています。この権利を行使すれば、投資家は市場価格よりお得に株式を手に入れることができるかもしれません。しかし、新株予約権が切り離されると、その社債はただの社債となり、権利落ち社債と呼ばれます。
新株予約権という付加価値がなくなったため、権利落ち社債は通常の社債よりも低い価格で取引されることが多いです。「ポンカス債」という俗称もありますが、これは魅力的な要素がなくなった後の、価値が下がった状態を皮肉ったものです。
権利落ち社債への投資を考える際は、リスクとリターンをしっかり理解することが大切です。新株予約権がないため、株式市場の変動から利益を得ることはできません。そのため、利回りや信用格付けなどを慎重に分析し、ご自身の投資目標やリスク許容度に合った判断を心がけましょう。一般的に、権利落ち社債はリスクの高い投資商品とされるため、投資経験が浅い方やリスクを避けたい方には向かない可能性があります。投資を行う際は、専門家への相談も検討しましょう。