
十年の波:設備投資が景気を動かす?
経済には、まるで波のように周期的な変動が見られます。中でも、約十年周期で繰り返される景気循環は、企業の設備投資が大きく影響していると考えられています。これは、企業が生産能力を向上させるために行う機械の導入や工場の建設などが、経済全体に波及効果をもたらすためです。設備投資が活発な時は、新たな仕事が生まれ、企業の活動が盛んになり、経済全体が活性化します。しかし、過度な設備投資は、製品やサービスの供給が需要を上回り、価格が下落したり、在庫が増加したりする原因となり、景気後退につながることもあります。この設備投資を中心とした景気循環は、フランスの経済学者によって発見され、様々な名前で呼ばれています。経済の専門家や投資家は、この循環を分析することで、将来の経済状況を予測し、投資の判断材料としています。