
時点相殺決済とは?金融のプロがわかりやすく解説
時点相殺決済とは、金融機関同士の決済を効率化する仕組みです。各機関が特定の時点において、相互の受け取り金額と支払い金額を計算し、その差額のみを決済します。これにより、個々の取引ごとに資金を移動させる必要がなくなり、資金移動の規模を大幅に縮小できます。事務処理の負担軽減や資金効率の向上にも繋がり、より少ない資金で多くの取引を処理することが可能になります。万が一、決済不能が発生した場合でも、連鎖的な影響を抑制する効果が期待され、金融システム全体の安定性向上に貢献します。日銀ネットの国債決済など、大規模な決済システムでも採用されており、金融インフラを支える重要な役割を果たしています。