
購買力平価から考える外貨預金の未来
購買力平価とは、各国の通貨の交換比率が、それぞれの国の物価水準によって決まるという考え方です。例えば、ある品物が日本で四百円で、米国で四ドルで売られている場合、購買力平価の考えでは、一ドル百円になると考えます。これは、日本と米国で同じ品物が同じ価値になるように為替相場が調整されるという理屈です。この考え方は、長期的な為替相場の予測や、各国の物価水準を比較する際に用いられます。ただし、実際の為替相場は、貿易の収支や金利、政治的な状況など、様々な要因で変動するため、購買力平価だけで完全に説明できるわけではありません。しかし、為替相場の変動要因を理解するための重要な手がかりとなり、外貨預金を検討する上で、長期的な視点を持つために役立つでしょう。購買力平価には、絶対的なものと相対的なものがあります。絶対的購買力平価は、二国間の物価水準の比率が為替相場を決定するという考え方です。一方、相対的購買力平価は、二国間の物価上昇率の差が為替相場の変化率を決定するという考え方です。