
相場状況に即した売買手法:成行注文とは
成行注文は、特定の金融商品を「いますぐに購入したい」または「いますぐに売却したい」という投資家の意思を示す注文方法です。価格を指定せず、市場で最も有利な価格で即座に取引を実行することを意味します。つまり、約定の確実性を優先し、価格変動のリスクを受け入れる取引手法と言えます。株式投資では、提示されている最良の価格で自動的に約定されます。外国為替証拠金取引では、成行注文を出すと、まず現在の市場相場が提示され、投資家がその相場を確認し、納得した場合に注文が確定します。これにより、投資家は最終的な約定価格をある程度把握した上で取引を進めることができ、不測の価格変動リスクを軽減できます。市場が活発で価格が頻繁に変動する状況下で有効な手段ですが、価格変動のリスクを伴うため、市場の動向を常に注視し、慎重に判断する必要があります。特に、取引量が少ない市場や、重要な経済指標の発表直後など、価格が急激に変動する可能性がある状況下では注意が必要です。自身の投資目標やリスク許容度を考慮し、慎重に判断することが重要です。