
国の経済力を測る指標:国内総生産とは何か?
国内総生産、通称GDPは、国の経済状況を把握するための重要な指標です。一定期間内に国内で新たに生み出された価値の総額を示し、経済の規模や成長速度を測る上で不可欠です。具体的には、国内で生産された最終製品やサービスの市場価格を合計したもので、原材料などの中間財の価格は含まれません。これは、二重計算を避けるためです。GDPの数値が高いほど、経済規模が大きいことを示し、一般的に国民の生活水準も高い傾向にあります。ただし、GDPは経済活動の規模を示す指標であり、国民の幸福度や環境への影響といった側面は考慮されていません。したがって、GDPのみで国の豊かさを判断することは適切ではありません。GDPは、国の経済政策を策定する際の基礎データとして、また国際的な経済比較を行う際にも活用されます。