
証券発行の公平性を守る:主幹事就任規制とは
主幹事就任制限とは、証券会社が、資本関係のある企業が発行する有価証券の引き受けにおいて、中心的な役割を担うことを原則として禁じるものです。これは、親会社や子会社など、密接な関係にある企業が発行する有価証券の条件が、発行体にとって有利になりすぎることを防ぐために設けられています。投資家にとって不利な条件で有価証券が発行されることのないよう、市場の公正性と透明性を保つことが目的です。主幹事は、発行条件の決定や投資家への販売活動など、有価証券の発行において重要な役割を担います。そのため、主幹事の選定は公平に行われる必要があります。制限の対象となるのは、親法人や子法人のほか、実質的な支配関係にあると認められる企業も含まれます。この制限は、投資家を保護し、市場の健全な発展を促すために不可欠なものと言えるでしょう。