他行為替

外貨で表示される有価証券を運用する際に必ず関わるのが、為替取引です。例えば、海外の株式を購入する際は、円を米ドルや欧州ユーロなどの外国の通貨に交換する必要があります。また、外貨建ての債券を売却する際には、受け取った外貨を円に戻す必要があります。この一連の為替取引において、資産を管理する信託銀行自身が取引の相手方となる場合、これを「自行為替」と呼びます。言い換えると、信託銀行内の為替を専門とする部署が、顧客である投資家の代わりに為替取引を行うことになります。投資家は、直接市場で為替取引を行うのではなく、信託銀行を通して間接的に為替取引を行うことになります。この仕組みは、特に大規模な資産を運用する機関投資家にとって、効率的な為替取引を可能にする重要な役割を果たします。自行為替は、迅速な取引の実行や費用の削減、そして為替変動による危険の管理において、投資家に様々な利点をもたらすと考えられます。