
厚生年金基金の共済型給付とは?わかりやすく解説
企業年金の給付形態には、大きく分けて三つの種類があります。一つは、基礎となる年金に上乗せする加算型、二つ目は、国の年金の一部を代わりに行う代行型、そして三つ目が共済型です。共済型は、かつての公務員や教職員が加入していた共済組合の年金制度に似た仕組みを持つことから、その名が付きました。給付額の計算方法は、企業の独自の設計に基づき、従業員の退職時の給与や一定期間の平均給与を基準に、国の年金の一部を代行する部分と、企業が独自に上乗せする部分を一体として計算します。このため、共済型は融合型とも呼ばれます。過去の共済組合の制度設計を参考に、企業の状況に合わせて柔軟に年金制度を設計できる点が特徴です。一体的な計算方法により、退職時の所得水準を反映した給付が可能となり、退職後の生活設計における安心感を高める効果が期待できます。しかし、制度設計が複雑になりがちな点や、企業の経営状況によっては給付水準が変動する可能性がある点には注意が必要です。