
少額投資非課税制度、収益分配金再投資の注意点
少額投資非課税制度、通称NISAは、年間投資上限額内で購入した金融商品から得られる利益が非課税となる制度です。個人の資産形成を支援する制度として注目されていますが、制度の仕組みをよく理解しておかないと、非課税投資枠を有効活用できない場合があります。特に、投資信託の収益分配金を再投資する際には注意が必要です。NISA口座で投資信託を保有している場合、分配金を受け取ることができます。この分配金は、NISA口座を通じて受け取る限り、非課税となります。しかし、この分配金を再投資する場合、分配金で同じ投資信託を買い増すと、その買い増し分が非課税投資枠を使用することになるのです。例えば、年間非課税投資枠が120万円の場合、既に100万円分の投資信託を購入しているとします。その後、20万円の分配金を受け取り、その20万円で同じ投資信託を買い増した場合、残りの非課税投資枠は無くなります。このように、分配金の再投資は、非課税投資枠を消費するという点を理解しておく必要があります。