
利息部分が独立した国債:分離利息振替国債とは
分離利息振替国債、通称ストリップスは、固定利付国債を元本と利息に分け、それぞれを別々の債券として扱えるようにしたものです。従来の国債では、定期的に利子が支払われ、満期日に元本が返済される仕組みでしたが、ストリップスでは、利子部分だけを取り出して、割引債として流通させます。これにより、投資家は自身の都合に合わせて満期日や利回りを選べるようになり、資産構成をより柔軟にできます。例えば、十年満期の固定利付国債があった場合、そこから生じる二十回分の利子(年二回払いの場合)と元本部分を別々にし、合計二十一個の無利子債として取引されます。それぞれの利子部分は、指定された日に定められた金額を受け取る権利を示し、元本部分は満期日に定められた金額を受け取る権利を示します。このように、ストリップスは、国債の利子部分を個別の投資対象として利用できる便利な仕組みです。