
国の豊かさを測る新たな指標:国内総所得とは
国内総所得(こくないそうしょとく、略してGDI)は、日本国内で一定期間内に新たに生まれた価値の合計を示す指標です。これは、国内の経済活動によって得られた所得の総額を意味し、国の経済規模や国民の所得水準を測る上で大切な情報となります。よく知られている国内総生産(GDP)は生産された物の価値に注目しますが、GDIは所得の分配面に焦点を当てている点が特徴です。
GDIは、企業が得た利益や、労働者が受け取った賃金、政府が徴収した税金などを全て足し合わせて計算されます。そのため、GDIを見ることで、国内でどれだけの所得が生み出され、それがどのように分配されているのかを知ることができます。経済の全体像をより深く理解するためには、GDPとGDIの両方を合わせて分析することが大切です。例えば、GDPが増加しているにも関わらずGDIの伸びが鈍い場合、生産活動によって得られた利益が適切に国内に還元されていない可能性が考えられます。このように、GDIは経済政策を考える上で、非常に重要な役割を果たすのです。