
企業年金の掛金再計算:変更計算とは?
企業年金、特に厚生年金基金においては、「変更計算」という言葉があります。これは、年金の給付内容の変更や加入者数の大幅な変動、基金の財政悪化などにより掛金を調整する計算です。具体的には、給付設計の見直しや加入者の構成変化、不足金の解消などを目的に、掛金を再計算し、基金の財政安定化を図ります。重要な点として、「変更計算」は基礎率の全面的な見直しを伴うものではありません。もし基礎率全体を見直す場合は「財政再計算」と呼ばれ、変更計算とは区別されます。財政再計算は、より根本的な財政状況の見直しであり、将来の掛金や給付に大きな影響を与える可能性があります。また、財政再計算実施後、原則として5年後に次回の再計算を行います。変更計算は、財政再計算ほど大規模ではありませんが、基金の健全性を保つ上で重要な役割を果たします。