
委託現先取引とは?仕組みと注意点をわかりやすく解説
委託現先取引は、お客様が保有する債券を担保にして、一時的に資金を調達する方法です。お客様は、証券会社に債券をいったん売却する形を取り、同時に、あらかじめ定めた期日に同じ債券を買い戻す約束をします。この仕組みにより、お客様は債券を手放さずに資金繰りができます。例えば、企業が一時的な資金需要に対応するために国債を担保に利用したり、個人投資家が債券投資を続けながら別の投資機会に資金を振り向けたりできます。証券会社はお客様から預かった債券を担保に市場から資金を調達し、契約日に債券を買い戻してもらうことで取引を終えます。お客様は債券の売却価格と買い戻し価格の差額を、利息として証券会社に支払います。委託現先取引は短期的な資金調達に役立ちますが、金利変動や証券会社の信用状況といった注意点があります。買い戻し価格は市場金利によって変わり、予想外の費用が発生する可能性があります。また、証券会社が経営破綻した場合、債券の買い戻しが難しくなることも考えられます。利用する際は、これらの点を理解し、慎重に判断することが大切です。