
見えざる経済価値:帰属価値とは何か?
私たちの生活は、様々な金銭のやり取りで成り立っています。会社での仕事、お店での買い物、サービスの利用などは、その一部に過ぎません。しかし、市場を通さない経済活動も存在します。例えば、持ち家に住む人が家賃を払わない場合や、家事労働、自家消費などがこれに当たります。これらは価値を生み出しているにも関わらず、市場価格がないため、国内総生産などの指標に直接反映されません。
そこで重要になるのが「帰属価値」という考え方です。これは、市場で取引されない財やサービスの価値を推計し、経済全体の規模をより正確に把握しようとするものです。これによって、経済の実態をより深く理解し、適切な政策判断に繋げることができます。帰属価値を理解することは、経済を多角的に捉える上で非常に大切です。