所得決定理論

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需要が供給を決める?ケインズモデルをわかりやすく解説

ケインズ模型は、国全体の収入がどのように決まるかを解き明かす考え方です。主な考えは、全体の需要量に応じて、全体の供給量が決まるというものです。つまり、国民全体の消費や投資といった需要の合計が、生産される物やサービスの量を左右すると考えます。従来の経済学では、供給が需要を生むとされていましたが、ケインズは需要こそが経済活動の原動力だと主張しました。企業は売れる見込みがあるからこそ生産を増やします。需要がなければ、良い品を作っても売れ残るでしょう。特に不景気の時には、政府が積極的に財政政策を行い、公共事業などで需要を喚起することが重要だとされます。これにより、経済を回復させることが期待できます。逆に、好景気の時には、政府は支出を抑え、税収を増やすことで経済の過熱を防ぐことができます。このように、ケインズ模型は経済の安定を目指す上で、重要な考え方を提供しています。
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経済学者ケインズの思想:失業問題への洞察

ジョン・メイナード・ケインズは、20世紀を代表する経済学者として知られています。彼は、世界恐慌というかつてない経済危機に直面し、従来の経済学では説明できない事態に遭遇しました。従来の経済学では、市場は自然に安定し、失業は一時的なものと考えられていました。しかし、ケインズは、市場には自己修正機能が働かない場合があり、失業が長期化する可能性を指摘しました。彼は、1936年に発表した著書で、失業が発生する経済の仕組みを分析し、その解決策を示しました。この著書は経済学の歴史において重要な出来事であり、その後の経済政策に大きな影響を与えました。ケインズの理論は、政府が積極的に経済に関与することで、需要を増やし、雇用を生み出すことができるという考えに基づいています。彼の理論は、不況から抜け出そうとする多くの国にとって希望となりました。ケインズの功績は、経済理論を構築しただけでなく、経済政策のあり方を大きく変えたことにあります。彼は、経済学を現実の問題を解決するための道具として捉え、そのための理論を構築しました。彼の思想は、現代でも経済政策の議論において重要な役割を果たしています。