
年金資産運用成果の評価指標:修正総合利回りとは
修正総合利回りは、年金などの資産運用成果を評価する上で欠かせない指標です。従来の平均残高利回り(平残利回り)に、市場価格の変動を考慮したもので、総合利回りよりもさらに実勢価格を重視した収益率を計算します。具体的には、計算の基礎となる平均残高に、前期末の未収収益と評価損益を加味することで、より実勢価格に即した収益率を算出します。この修正により、資産の市場価値がより正確に反映され、運用状況の実態を把握しやすくなります。修正総合利回りは、比較的容易に計算できるため、年金基金をはじめとする機関投資家の間で広く利用されており、資産価値の変動を把握するための有効な手段となっています。ただし、修正総合利回りを用いる際には、その特性を十分に理解しておく必要があります。特に、資金の流れによって数値が変動する点には注意が必要です。