持ち値

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株式投資

取引の成否を左右する、原価を知る重要性

金融における原価とは、保有する金融商品の取得にかかった費用の平均値を指します。これは、株式、為替、仮想通貨など、あらゆる金融商品の売買において非常に重要です。なぜなら、原価は利益と損失を計算する上で基礎となる数値であり、投資計画を立てる際の重要な情報源となるからです。例えば、株式を複数回に分けて購入した場合、それぞれの購入価格が異なるため、最終的な原価は単純な平均ではなく、加重平均で計算されることが一般的です。この原価を正確に把握することで、現在の市場価格と比較してどれだけの利益または損失が出ているのかを正確に判断できます。また、税金を計算する際にも原価が基準となるため、正確な記録が必要です。原価を常に意識することは、感情に左右されず、冷静な投資判断を下すための第一歩と言えるでしょう。
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平均取得単価とは?投資判断に役立つ考え方

平均取得単価は、同じ種類の株式や投資信託を何度かに分けて購入した際に、全体の購入価格を平均したものです。例えば、ある株式を最初に百株、一株あたり千円で購入し、次に五十株を一株あたり千二百円で購入した場合、単純に千円と千二百円の平均である千百円とはなりません。全体の購入金額(百株×千円 + 五十株×千二百円 = 十六万円)を、購入した株式の総数(百株 + 五十株 = 百五十株)で割ることで算出されます。この例では、十六万円 ÷ 百五十株 = 約千六十六円六十七銭が平均取得単価となります。 この平均取得単価を知ることは、投資の成果を評価する上で非常に重要です。現在の株価が平均取得単価よりも高ければ利益が出ている状態、低ければ損失が出ている状態というように、現在の損益状況を簡単に把握できます。将来的に売却を検討する際にも、利益を確定させるか、損失を最小限に抑えるかを判断するための重要な指標となります。 平均取得単価を正しく理解し、自分の投資状況を常に把握することで、より戦略的な投資判断が可能になります。証券会社の取引ツールなどでは自動的に計算してくれる機能も備わっているので、積極的に活用しましょう。