
投資信託における信託財産留保額とは?換金時の注意点
投資を行う際、投資信託を現金化する時にかかる費用として、販売手数料や運用管理費用が広く知られています。それらに加えて、信託財産留保額という費用が存在する場合があります。これは、投資家が投資信託を解約する際に、信託財産から差し引かれるお金のことです。すべての投資信託に設定されているわけではなく、一部の投資信託に限られます。この金額は、解約によって発生する費用を、解約する投資家自身が負担するという考えに基づいています。信託財産留保額があるのは、解約によって投資信託に残る他の投資家の負担を軽くするためです。投資信託を解約する際、運用会社は株式や債券などを売却して現金化しますが、この売却には手数料や税金などの費用が発生します。もし信託財産留保額がないと、これらの費用は信託財産全体から引かれるため、解約せずに投資を続ける投資家も費用を負担することになります。信託財産留保額を設定することで、解約にかかる費用を解約する投資家が負担し、継続投資家の利益を守る仕組みとなっています。この留保額は、信託財産に戻され、運用効率を高めるために使われます。投資信託を選ぶ際には、販売手数料や信託報酬だけでなく、信託財産留保額の有無とその金額も確認することが大切です。