
退職給付債務の新たな計算方法:給付算定式基準とは
退職給付会計における期間帰属方法とは、将来支払われる退職金を、従業員の勤務期間に応じてどのように配分するかを決めるものです。この配分方法によって、毎年の会計期間に計上される費用が大きく変わる可能性があります。従来は「期間定額基準」が主流でしたが、近年では「給付算定式基準」も選べるようになりました。
期間定額基準は、退職給付見込額を従業員の全勤務期間に均等に割り振る方法です。計算が単純であるという利点があります。一方、給付算定式基準は、退職給付制度で定められた計算式に基づき、各勤務期間に配分する給付額を算出します。そのため、制度の内容がより反映されやすいという特徴があります。
この変更により、企業はより柔軟に退職給付会計を行うことができ、実態に合った財務報告が期待されています。