東京ドル・コール市場

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東京外貨短期金融市場の解説

東京外国通貨短期金融市場は、外国為替を取り扱うことを国から認められた銀行間で、主に米ドルのような外国通貨を短期間で貸し借りする市場です。この市場は、昭和47年(1972年)に開設され、わが国の国際的な金融市場において重要な役割を担ってきました。開設当初は、わが国の銀行が海外支店で得たドル資金を国内で活用する手段として機能しました。高度経済成長期には、わが国の会社が海外との貿易や投資を盛んに行うようになり、ドル資金の需要が拡大しました。東京外国通貨短期金融市場は、このようなドル資金の需要に応えるために重要な役割を果たしました。外国為替を取り扱うことを国から認められた銀行は、この市場を通じて、自社の資金繰りの状況に応じて、ドル資金を調達したり、余った資金を運用したりできます。この市場があることによって、わが国の銀行は、海外の金融市場との連携を強化し、国際的な金融取引を円滑に行うことができます。また、東京外国通貨短期金融市場は、わが国の金融政策にも影響を与えます。わが国の中央銀行は、この市場の動きを注視することで、ドル資金の需給状況を把握し、金融政策の運営に役立てています。