
過去の貿易円滑化機構:欧州決済同盟とは
第二次世界大戦後、欧州経済は深刻な米ドル不足に直面していました。復興のため米国からの輸入が不可欠でしたが、十分な米ドルを持たない各国は貿易を制限せざるを得ませんでした。この状況を打破し、欧州経済の自立を促すため、1950年9月に欧州決済同盟(EPU)が設立されました。これは、米国が支援する欧州復興計画の一環として実現しました。EPUは、貿易決済を円滑化することで、欧州各国間の貿易を促進し、経済復興を加速させることを目指しました。当時の欧州は経済的苦境からの脱却と、新たな協力体制の構築が求められていたのです。