
外国為替相場を理解する:購買力平価説とは
購買力平価説は、各国の通貨の為替レートが、それぞれの国での商品の購買力の差によって決まると考える経済学の理論です。これは、同じ品物であれば、どの国で買っても同じ値段になるはずだという考えに基づいています。例えば、アメリカで五百円で買える品物が日本で七百円で売られている場合、購買力平価説では、百円は約七十一円になるはずだと考えます。もし実際のレートが大きく異なるなら、安い国で買って高い国で売ることで利益を得ようとする動きが出て、最終的にはレートが購買力平価に近づくとされます。この理論は、長期的な為替レートの変動を予測する際の目安として使われます。しかし、実際の為替レートは、購買力平価説だけでは説明できない多くの要素で動くため、あくまで参考として捉えるべきでしょう。