
相互会社とは?保険契約者が主役の保険組織
相互会社は、株式会社とは異なる組織形態を持つ保険会社です。株式会社が株主からの出資を基に利益を追求するのに対し、相互会社は保険契約者からの保険料を主な資金源とし、相互扶助を目的としています。つまり、保険契約者自身が会社の所有者となり、経営への参加も可能です。相互会社は、利益追求よりも保険契約者のための事業運営を重視する非営利組織としての側面が強いと言えます。この組織形態は保険業法によって保険会社のみに認められており、一般企業が相互会社として設立されることはありません。
保険契約者は、社員総代会を通じて会社の経営に関与できます。社員総代会は、保険契約者から選ばれた代表者で構成され、重要な意思決定を行います。これにより、保険契約者の意見が会社の運営に反映されやすくなっています。相互会社は、株式会社と比較して、より顧客本位の経営を目指しやすいと言えるでしょう。もちろん、金融庁の監督下に置かれ、健全な経営が求められています。保険契約者保護のため、財務の健全性や保険契約の内容など、様々な規制が設けられています。