
事業主のための新しい年金制度:キャッシュバランスプランとは
キャッシュバランスプランは、二千四年四月に導入された企業年金制度で、厚生年金基金の加算部分や確定給付企業年金において採用されています。この制度は、確定給付型年金と確定拠出型年金の利点を併せ持つ、新しい形の企業年金と言えるでしょう。確定給付型に分類されますが、各従業員に仮想の口座が設けられ、その残高が市場金利などに応じて変動する仕組みを持ちます。つまり、将来の年金額は市場の状況によって左右される可能性があります。企業側にとっては、退職給付に関する会計上の負担を軽減できるため、多くの企業年金で採用されるようになりました。従業員にとっては、運用実績が直接年金額に反映されるため、自己責任という側面も理解しておく必要があります。