
取得時の価格で評価する簿価評価とは?
簿価評価とは、会社が所有する資産や負債を、手に入れた時、または発生した時の価格に基づいて評価する方法です。この簿価は会計帳簿に記載されている金額で、多くの場合、購入時の価格から価値の減少分などを差し引いた後の金額を指します。例えば、会社が5年前に1千万円で購入した機械があったとします。この機械が毎年百万円ずつ価値が減少すると、現在の簿価は5百万円となります。簿価評価の利点は、客観的な情報に基づいているため、評価者の主観が入りにくいことです。特に、土地や建物などの固定資産、株や債券などの金融資産の評価に用いられます。しかし、市場の価格変動を反映しないため、会社の現在の経済状況を正確に示すとは限りません。そのため、簿価評価だけでなく、その時の市場価格で評価する方法なども併用し、多角的な視点から会社の財務状況を理解することが大切です。また、税金の申告では、簿価に基づいて計算されることが一般的なので、正確な簿価を把握しておくことは、正しい納税を行う上で欠かせません。簿価評価は、会計処理の基本となる考え方であり、会社の財務状況を理解するために重要な考え方と言えるでしょう。