英国

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その他

投資顧問規制機構(IMRO)とは?英国における自主規制の役割

投資顧問規制機構、通称IMROは、かつて英国に存在した投資顧問会社を監督する自主規制機関でした。自主規制機関とは、政府から権限を委譲された民間の団体で、金融業界の健全な発展と投資家保護に貢献します。IMROは、業界の規則策定、会員事業者の監督、規則違反の調査・処罰を行っていました。これは、業界自身が行動規範を定め、相互監視することで、柔軟かつ効果的な規制を目指す試みでした。現在は金融サービス機構(FSA)に統合され、より包括的で効率的な監督体制となっています。IMROの存在は、自主規制という概念が金融市場でどのように機能し、発展してきたのかを示す重要な事例です。過去の規制体制を知ることは、現在の金融市場の仕組みをより深く理解し、投資判断に役立ちます。
株式投資

金融市場大変革:ビッグバンとは何か?

一九八〇年代に英国で実施された金融市場の大規模な制度改革は、ビッグバンと呼ばれています。当時のサッチャー首相が主導し、ロンドン証券取引所を中心に実施されました。背景には、固定手数料制度の硬直性や海外金融機関との競争激化がありました。従来の制度では国際競争力の維持が困難であるという危機感から、大胆な改革が求められました。また、コンピューター導入や通信技術の発展といった技術革新もビッグバンを後押ししました。これらの要因が複合的に作用し、英国金融市場の構造的な変革へと繋がったのです。この改革は、単なる制度変更に留まらず、金融業界全体の文化や慣習にも大きな影響を与え、その後の世界の金融市場の自由化にも影響を与えました。ロンドンの金融市場は、この改革によって国際競争力を高め、世界有数の金融センターとしての地位を確立しました。