
お金を保持したいという欲求:資産需要とは?
資産需要とは、個人や法人が現金を保有したいと考える度合いを指します。経済学では、これを貨幣保有選好と呼び、さまざまな要因で変動します。将来への不安から現金を蓄えたり、投資の機会を待つなど、理由は様々です。資産需要は、金利、所得、物価水準といった経済全体の状況に大きく左右されます。例えば、金利が低い時は、資金調達が容易になるため、投資や消費が活発になり、資産需要は増加する傾向があります。反対に、金利が高い時は、資金調達の負担が増えるため、投資や消費が抑制され、資産需要は減少することがあります。また、所得が増えれば、自由に使えるお金が増えるため、資産需要は増加します。物価が上昇すると、同じ物を買うためにより多くのお金が必要になるため、資産需要は増加します。このように、資産需要は経済の動きを理解する上で重要な概念であり、中央銀行の金融政策にも影響を与えます。