
企業集団の財務状況を把握する:連結決算とは
連結決算は、親会社が子会社などを支配している場合に、企業集団全体の経営状況を示す決算方法です。個々の会社の財務状況だけではグループ全体の状況が分かりにくいため、連結決算によって正確で包括的な情報を提供します。投資家などは、連結決算を通じて企業集団の収益性や安全性を評価し、投資判断に役立てます。経営者にとっても、グループ全体の経営戦略を立てる上で重要な情報源となります。連結決算では、グループ内の取引を相殺したり、会計方針を統一したりするなどの調整が必要です。子会社や関連会社の範囲は、議決権の保有割合や経営への支配力などを考慮して決定されます。議決権の過半数を保有している会社は子会社となることが一般的です。しかし、議決権の保有割合だけでなく、実質的な支配力があるかどうかも重要な判断基準となります。